John Calich [82/011 (1982)] - (egg)
John Calich [82/011 (1982)] - (egg) | |||||||||
| Weight | Width (min) | Width (max) | Height | Bore | Depth | Shank | Stem | LOA | Airway |
| 77g | 37mm | 44mm | 58mm | 21mm | 47mm | 47mm | 77mm | 147mm | 132mm |
| Left | CALICH HAND MADE 82 011 | ||||||||
| Right | nil | ||||||||
| Bottom | nil | ||||||||
| Top | nil | ||||||||
| Stem | (silver dot) | ||||||||
Calich の、うーんと、egg で好いのかな、兎に角、氏の没後、本人が私用に使っていたパイプがエステートとして出されていたモノで、謂わば遺品みたいなもんか。スタンプの構成は近年のものとは若干違っているが、上部の "82" は一九八二年製を表しているトの事。4E や 5E といったグレード(サイズ)表記導入前だからだろうか、下部には "011" トだけ打たれてあるが、コレはシリアルナンバか何かだろうか。
去年の死去に至るより遡って二〇数年前のモノとして、確か四〇代からパイプの製作を始めたトどっかで見たので、パイプ作家へと転向してから一〇年程経った頃だろうか。ボウルトップのみスムースとして残すスタイルや、独特のステムのカット形状など、後年のものにも時折見られる特色が既に備わっている。このステムも、ボトムハーフサドルでさらにサドル自体もさらにハーフの深さでカットされているト云う独特のスタイル。
チャンバーの容量や内径を含む全体的なサイズからするとやや細めの煙道。リップのスリットも低く浅いので開口部全域が狭く感じ、使っていると、何か詰まっている様な感は否めず、少々残念。しかしベント角が丁度好い塩梅なのか仰々しいボウルサイズの割には咥え心地は安定している。
ソレは置いといて(<いいのか)、にしてもこのラスティックったらもう。深く、浅く、と綿密にパターンを変えながら全体に施され、下地の赤茶と表面の黒のステインの濃淡と相俟って、かなり有機的ト云うか独特で愛嬌のある表情を持っている。シャンクのみパターンが直線的なラスティックの交差になっているのは試験的なモノなのだろうか、この、スムース+ラスティック+直線交差、の三つのミックスはあまり後年のモノには見られない。見てないダケかもしらんけど。
ちなみに今回はシェラックを使わずに Paragon Wax を塗り付けた後でネイルブラシで磨く、ト云う方法を使ってみたんだけどどうでしょう。色々な形状がある中から画像の様に挟み込める形状のモノを選んでみたワケだが、お陰で余剰分剥離と磨き上げもラクラクで仕上げ。かためのハブラシだとかフライパン用なんかのナイロンブラシでも好いみたいですが。
別の角度からのボウルの表情の画像で伝わるかどうか微妙だがしかし、シェラックでテラテラに光らしたモノとはまた違う、非常に深みのある光沢で、黒いステインが好く映える。明る目のステインによるフィニッシュのモノだとどうしても汚れを吸着してしまうので注意しないとアッート云う間に薄汚れてしまうから、そう云ったモノにはシェラックでコーティングしてしまう(実際 tanblast 等を得意とする作家の多くは薄めのシェラックでコーティングしているとか)のも好いのだろうけど、黒ならばむしろこの方が、磨き込む事で下地の赤や茶色が薄らと出てきたりするので好いかも。
閑話休題。遺品としての性格が強いのでバイアスばっちりで味云々はアレとするしかナいが、強いて云うなら、やや重めで若干ドライ寄りなのに煙道が細い故か酸い方に近い味が強く出る傾向がある。が、コレは割とドの Calich にも云える傾向である、ト云う気もせんでもない。そう云う意味ではもう何年も前からスタイルは完成されてたワケだ。
そう考えれば煙道やリップ等、自分自身の好みと若干噛み合わない部分があったトしても、そう残念な話ではないのか。しかし、出来る事ならば、もっとちゃんと「こうして欲しい・ああして欲しい」と口煩く伝えたかった。そうか、もうそれだけは叶わない、ト云うのがいっとう残念なのか。
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