[GRAND SLAM] - 210
私の勤め先の入社試験で、って超零細の家庭内手工業みたいな職場なので数年に一回有るかナいかの面接なんだけど、その際の名物ト云うか恒例の試験に、白い紙とペンだけ渡して「英語で一から一〇迄、それが出来たら今度は序数で、最後に一月から一二月迄、書いてください」てのがある。一応英語使うお仕事なんで皆構えて来るんだけど、難しい単語やビジネス的言い回しなんかはそれこそ辞書か何かで調べりゃ良いワケだが、こういう単純な数とか序数とか月は、普段からかなり英語に慣れ親しんでないとトッサには書けないワケで、付け焼き刃の程度を知るのに丁度良い、て事なんだが。
えーと何の話だったっけ。あ、そうそう。Lovely Lovats!! の「メーカーや作家の個性を感覚的に解りやすいカタチで見ることが出来る」という一文を読んで、ああ成程ウチの入社試験に似てるな、と思ったのでした。そんだけ。咥えてみなければワカらない考え抜かれたバランスの妙と、ドコか柔らかく且つ繊細で、しかし大胆なエレガンスさ、とか、そのメーカがドコをキモと考えているか、ト云うのがこの Lovat ト云うシェイプに如実に現れる、ト云うのは、tora 氏のおっしゃる通り。御見逸れしました。流石イケメン。
さてココ迄お付き合い戴いた方なら既にご存知トは思うが、私はグレインやスタンメルの造形等よりも寧ろそのステムの出来について異常な関心を寄せてしまう癖がある。これはその昔祖母が、ついつい何でも口に入れてしまう癖の抜けない私を見付けてはしつこに「口は心の出入口じゃで、気ぃ付けられや」ト叱って呉れた影響だと考えているのだが、えーと何の話だっけ、あそだ、で Lovat ト云うシェイプのステムは逆に個性の出し様がナい処迄洗練されているので、普段執着してしまうステムから目が逸れて、スタンメルの美しさに気付く事が出来た、ト云う話で。いやこのステムも相当格好良いんだけど、ここから伸びるシャンク、その先にあるボウル、と撫でる様に続けて焦点を動かしていく楽しさ、これは Lovat 特有の楽しさで、またそうやって見る癖が付くと、手元にある別のシェイプもコれマた見方が全然変わってきたり。
年代としては、Canada のパテント "341422" は一九三四年認可、フットボール型の "LONDON MADE" は一九二〇年代〜三八年頃迄、ト云う事で、一九三四〜三八年頃、ト絞られる。しっかし流石 Grand Slam、モーティスの太さは尋常でナい程で、しかもこの個体はフィットメントが外された状態で相当長い間まともな掃除をせずに使われ続けたのか、不純物の堆積が酷く、めっさ掘らされた。あと誰が削ったんか知らんがかなり粗くアウトラウンドされており(届いた時は火皿周囲がパネルの様にカクカクだった)、またステムとの接合部には剛毛な人向けヘアラインクラック有りで。
しかしそんな事で心が折れてしまう事など微塵も無い程、重く響く下側、霧雨の様に纏わり付く上側、太い芯、調和された輪郭、全てにおいて素晴しい。勿論シェイプ由来のハンドリングの良さも。正直、細く長いシャンク = 扱い難い、と勝手に思い込んでいたので、この Leap of Faith は本当に良かった。ガイアが俺にもっと輝けと囁いているので、これからもう暫くはこの Lovat 熱は続きそうだ。
Peter Heeschen [A] - Bent P
Peter Heeschen [A] - Bent P | |||||||||
| Weight | Width (min) | Width (max) | Height | Bore | Depth | Shank | Stem | LOA | Airway |
| 51g | 32mm | 44mm | 43mm | 20mm | 38mm | 23mm | 59mm | 133mm | 102mm |
| Left | nil | ||||||||
| Right | nil | ||||||||
| Bottom | hand carved P. (logo) in denmark A | ||||||||
| Top | nil | ||||||||
| Stem | nil | ||||||||
CTRL# SU-011
swap: ¥33,700
memo: マストドンのリングに皹あり。
2008年9月15日 swap へカテゴリを移動しました。
swap の詳細はhttp://shuzed.blog104.fc2.com/blog-entry-258.htmlを参照して下さい。
あーもう自分のシグネチャシェイプにしたい。ていうか自分が銀行とか商工会議所とかに登録してるサインとこの一番左の写真ホントそっくり。そんな Bent P の A グレード。
Bent P の素晴しいトコはナんト云ってもこの船首と船尾の曲線美。ヘンに尖らせたりヘンに歪ませたりする事ナく、至極自然なカーブを描いているのでまるでスタンダードシェイプのヒトツの様にも思えてしまうのに、唯一無二の独特のシェイプになっている。またシェイプも然ることながら(ちょっと赤過ぎる感じもするが)垂直方向へメラメラとユれるグレインもめっさ格好良い。
咥え心地の良い柔らかいながらもカッチりとホールド出来るステムのこのハーフサドルも良い。これがテーパだったトすると野暮っタいし、普通のサドルだとエッジー過ぎるし、譬えば逆に上側がテーパで下側がサドルだったトするともう想像するダケで火皿からポロポロと灰を溢しそうになるワケで、そう云う意味でも完璧。ちょと粗いけどね。
もうこの Bent P の P は Peter の P でなく Perfect の P なんじゃないのかトすら思えたりする。何よりも火皿側からリップ側迄を通してコレでもカト丁寧に作り込まれた煙道が素晴しいのにから、そこが前面に必死のパッチでココぞト出て来る事なく、当然の大前提トして根底に当たり前の様に在る事が素晴しい。そコがどうでも良い人にとっても格好良いのにから、そコがどうしても気になる人にとってもめっさ格好良いんだから。
唯一フに落ちナいのはコレ、SmokingPipes.com の創立記念セールか何かで買ったんだけど、それには上の写真にある様な専用箱付いてたんだけど、作家本人に注文したのには箱が付いてなかった事かなwwww あ、あと、空輸の際の気圧の変化の影響か、マストドンにヒビ入っちゃってたってのも。ウマいし格好良いし、多分本人に頼めば新しいステム作り直してくれるだろうし、どうしても早く喫いたかったんで返品しなかったけど。
[SYSTEM STANDARD] - 305
Peterson [SYSTEM STANDARD] - 305 | |||||||||
| Weight | Width (min) | Width (max) | Height | Bore | Depth | Shank | Stem | LOA | Airway |
| 45g | 32mm | 36mm | 48mm | 20mm | 38mm | 42mm | 85mm | 134mm | 130mm |
| Left | Peterson OF DUBLIN K & P SYSTEM PETERSON STANDARD 305 | ||||||||
| Right | nil | ||||||||
| Bottom | nil | ||||||||
| Top | nil | ||||||||
| Stem | nil | ||||||||
現行 Peterson の中で取り敢えず Classic Shape の中では 999 が一番格好良いのは当然トして、さて System Shape の中でさてドレか、とザッと見てもシッカと見ても、多分この 305 が一番格好良いと常日頃から思っている。腹立たしいのは、一向に日本の輸入代行商社がソコに気付かないトコ。オマエらピッタソンやて謳トったらナンでも売れるト思てたら先ナいで。
スタンメルの重さトのバランスもさる事ながら、P-Lip の醍醐味ト云えば、この下顎に丁度エエ塩梅で引っ掛かりつつ舌先にあたるボタン下部。要はテコの原理なんだが、ボタンのエッジが支点となって、ストーンと真下に垂直に係る重みトの絶妙なバランスが素晴らしい。譬えばオールドと現行の間に木自体の優位性ト云う越えられない壁があるトして、このバランスの良さは、その優位性が霞んでしまう程。ちょっと褒め過ぎちがうんか、トお思いの方は、テノンの変な螺旋状のパーティングラインでお楽しみ下さい。
いや百歩譲って、煙草大好き人間が多く居る日本でこの 305 ト云うシェイプが商品として並ばないのには何かしらの市場原理が働いているトしても、システムの中でも廉価ラインのスタンダードで、この(ややオフセンターではあるにしても)クロスグレインはどうなんだト。細かく見ればそりゃ若干の歪みはあるさ。けどそれを遥かに上回って凌ぐ程のこのクロスグレインが、高々一万円かそこらで、だぜ。もしもこの原木が他の作家様の手に渡っていたらト思うトもう、ね。
さて肝心のシステム自体の機能だが、これまた素晴しい出来で。どんだけ意識してユックりチビチビ喫っても、ステムを抜いてティッシュを構えてサカサにすると、ジョッ、とジュースが排出されるのには本ト驚かされる。ここまで水分除去するモンか、ト。煙草のブレンドの詳細、その各要素のスパイクのピークを知るには、ドライであればある程ワカり易い(逆にドライ厨は結局ワカり易い状態でないと煙草の味がワカんないト云う恥かしい事実に迄発展するが)ので、もう、このシステムは持って来いで。P-Lip だと上顎が荒れるやナンやあるトは思うが、ほんま皆騙された思ていっぺん使てみたら、驚くから、近場のパイプ屋に 305 入れる様に云うてみて。
[BEST MAKE SANDBLAST] - 81
ヤッター! これで (bastia やその他後年発ト覚しき別グレードを除く)、SUPER EXTRA、BEST MAKE、生 GL、BEST MAKE SANDBLAST、SANDBLAST と全部揃った!! ト取り敢えず先に喜んでおいて、さて。やはり刻印は縦長字体の "GL" ではなくやや丸みを帯びた "G.L" のピリオド付き。シェイプナンバーは 81 なんだけど、手元に同じ 81 と打たれたストレートの BEST MAKE のビリヤードがあるのは何故...
ステムは他の Lillehammer と同じく、二段テノンと四方向から丁寧に面取りされたボタンを持っている。全体的なシェイプも大まかな点では他の Lillehammer と同じ、皆当然そうやってるんだろうと盲目的に信じてあくまでもキッチりカッチりと当然の如く丁寧に作られている。んだが。
細かい処を見てみると、まず煙道の火皿側開口部の位置が水平方向だけならまだしも垂直方向にオカシな事になっている。手前味噌持論として、ベントの場合は底ベッタりよりもやや(開口部径の一個分程度)上に開いている方が快適だと思っているのだけど、これはちょっと上にアガり過ぎ。で、せっかくの二段テノンも、深く太く削り込まれたモーティスとまったくマッチしておらず、しかしだからと云ってシステム的に機能するかト云えばまったくその様相な無く、ただただ吹き喫いの度に対流が強く起り、一定間隔で例の、ぢゅる、ト云う不快な音と共にジュースを発生させてしまう。
ヒールの窄みもまた今迄見て来たものとは違い、サンプルをざっと見て、ほい右側、んで左側、と適当に形成されたと想像させてしまう程、粗い。有機的、ト云う言葉はまったく当て嵌らず、ただただ、雑、ト云う印象。そうすると不思議な魅力があるト云う印象のあったシャローなブラストも、なんだか中途半端な表面粗し加工にしか見えて来ない。ふむー。
取り敢えずここ迄揃えてきてなんとなく判った事のメモ(興味無い方は読み飛ばして下さい)。Lillehammer には大きく五つの時代に分けられる。
- 創始者 Gudbrand Larsen (メシャムパイプのみ)による一期
- その息子 August Larsen (ブライヤパイプ開始)による二期
- Larsen 家外の法人による買収(一九一六年)以降の三期
- 世界的なファンシーパイプの流行(一九六〇年代)による低迷の四期
- Kriswill による買収や作家 Thorbjorn Rygh による(一九七〇年代)最後のあがきの五期
生 GL、BEST MAKE、SUPER EXTRA の三つのグレードは恐らく二期からあったとして、もしかしたらこの SANDBLAST ト云うグレードは四期後半以降の導入なのではないだろうか。いや四期から全部全然駄目ト云う話ではないんだけど、それでも少なくともこの物件に関して云えば苦肉の策の割には安易な処分品的な、同じ Lillehammer でも、まったく似て非なるモノト云うか、根底にあるパイプに対する真摯な姿勢がまったく異質で。ステムの作り込みに関して云えば、手の抜き方を知らなかったダケ、とも考えられるし。むー。色々集めて益々ワカらん様になってきたんたwwww
[HANDCUT Raindrop] - Circle 7
何事も攻めるのなら取り敢えずド真ん中から、と決めているので Julius Vesz の Raindrop の circle 7 なワケだ。スタンメルの形状だけでなく、テノンに向けて R の付けられたステムが、雨滴っぽくて素敵。<サムいとか以前の問題です
シャンク内もそうだが全体的にサイズから比較するとやや細目の煙道はしかし全長に渡って精密に作り込まれた連続性故か、非常にスムースで、キツくもなくまたウルサくもなく、良い塩梅で快適。但し、煙道の火皿側開口部は水平方向にズレてたりする。縦方向バッチリなので問題無い。
前述の煙道についてもそうだが、キッチりカッチりしたフォルムに対して強迫性障害的に気になる向きにとっては一刀両断で造形の悪さの部分で相性が合わないだろうし、また機能性ソッチノけで耽美な様相コソがゲージツだと考える向きにとっても中途半端に根底にあるスタンダードさが合わないだろうけど、無機質なのに有機的なモノ萌えな人にとってはタマらんのではないだろうか。欲を云えばも少しラスティックにうねりがあっても良いのでは、トは思うが。
立枯れしてから数百年経過し、十分に不純物の抜け切った状態で掘り出されたトされる、所謂 "Dead Root Briar"。その真偽については長年多方面にて議論(ワザワザその猜疑的な部分を批判する deadrootbriar.com なんていうネタサイトも以前はあったり)されてきたワケだが、それはサてオいて。何らかの Curing に類似する手間があったハズだ、と信じさせるに十分な(馬鹿の一つ覚えの様なクール&ドライでは必ずしもないにせよ)柔く且つ芯の太い口腔への当たり、華やかだが緩やかに広がりを持って立ち上る香りは、譬えばそれが "Dead Root Briar" 故でないとしたら何なのか、そこにコソ興味がある。カナダの気候? そんな簡単な事だとしたらパイプメーカ及びパイプスモーカは全員今すぐカナダ永住権を取得するべきだ。pipe2smoke も近くなるしw
何れにしても、オススメはオススメだがしかし、値段がちょっとナぁ、テな方には、氏の息子の Rob Vesz 氏の運営するウェブショップでラインナップも確認出来るし、handmade グレードの決まったシェイプならウェブに並んでいるもの以外でもオーダーメイドが可能な様なので、circle 3 あたりを狙ってみては如何でしょう。んでレポよろ。
Castello [NATURAL VERGIN KKK] - 44
CTRL# SU-002
swap: ¥24,700
memo: 所謂アラテンになるのかな。
2008年9月15日 swap へカテゴリを移動しました。
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本当はずっと SEA ROCK の #55 が欲しかったんだけど、まぁ取り敢えず一本面白くて格好良いのを、ト一昨年かそこらの正月にお年玉軍資金が余った勢いで買った。結果から申しますと、いや、やっぱ後にする。
テノンからその作り込みに対する丁寧な姿勢はもの凄く伺え、ボウル側からしっかりと太く続き、接地部分のリングや仕上も美しく、そのままの太さでステムへと続き、またテノン先端も緩やかに面取りされている。但しリップ側はかなりブ厚く、フレア幅もそのリップの厚みからするとやや小さく感じられる。アクリルでこの厚さでだと、どうしても咥え込んだ時の歯茎に感じる圧迫感と固さが気になってしまう。
Natural Vergin の仕上はその彫りこそ浅くまた区画毎に見た際の凹凸自体が大味ではあるがしかし全体的な雰囲気は成程波に洗われ侵食された岩肌の様で、流石。
と眺める分には大変満足なんだが、兎に角煙が辛(カラ)い。煙道の全長故のみに擦り付けられないこの辛さ。ホット、ト云う意味での辛いでなく、スパイシーな方の意味で、辛い。逆にカーボンさえしっかり付ければ問題は解決する、トも捉えられるが、恐らくシェイプやフィニッシュを別のモノにしたトしても同じ様な結果が待っている様な気がして、#55 や現在局地的大人気の #10 等のシェイプについては財布の紐を緩めるのを保留にしている。
[SHELL] - 120F/T
順番トして正しいのか間違っているのか微妙だが、古い 120 バカり観ていたので、ワリとコンパクトにマトマっているモノなのだとバカり思い込んでいて、実際手に取ってみてすごい驚いた。ボウルの背は高いしなんせ全体的に兎に角デカいし。
色々な意味で、Dunhill の振り幅を知る為には大変重要な一九七一年。そして、団塊ジュニアとして生れ、バブルに躍る頃に受験戦争を経験し、青春を謳歌する頃にはそのバブルもハジけ、性根では違うのだが、ただただ自我の保身の為にのみシラケた様を演じなければならなかったクセが未だ抜けない、そんな不運の世代を代表する自分にとっての Birth Year Dunhill としても重要だったり。それにしてもデカい。
インナーチューブの為に大きく開けられたテノン開口部と、F/T の刻印通り広く開けられたリップ側開口部、そして快適な煙道の繋がりをしっかりと意識したシャンクで、エアーフローは快適。しかし残念ながらボタンの角は相当ナメており、このママでは重さで持って行かれてスッ飛ばすコト間違いナいので、鬼目ヤスリを使ってエッジを確保した。
クラッギーからは程遠いがしかしグレインの流れに忠実なお陰で触り心地はトもカくその表情はとても豊か。現行のモノに良く見られる、極端に芸術性を求めてみたものの結果的にショボいのか、単純にフロウを隠す為に表面を粗したダケか、ト云った両極端な意味でのシャローなブラストとは一線を画している。水平方向に長く取られ過ぎたヒールはちょっと残念な感じもするが。
目隠しテストしたとして、で、目隠しをしたまま、「正解は patent era の Parker でした」ト云われたとしても、また、「正解は Ferndown でした 」ト云われたとしても、多分納得してしまう。そんな Dunhill。これから一緒にゆっくり急いで年を取って行こうと思う。
[BARK] - *
Ferndown (Les Wood) の "*"。BARK、なんだけどもラスティック域比較的少く、ボウルトップからシャンクエンドにかけて大胆にツイストしつつも、全体的には落ち着いた印象のあるビリヤード。ちなみに "*" でも十分にデカいw "*" でコレだと "***" 触った事無いけど多分なんか湯呑みたくなってんじゃねwwww
煙道はサイズの割にはやや小さく、リップの舌触りは優しいんだけど、全体を通したエアフローにはやや不満が残る。ステム自体は(嗜好の問題かもしれないが)かなり上質なモノの様で、歯触りは柔らかいのに浅く咥えてもしっかりと安定するし、歯が歯茎に沈む迄強く咥え込んでもその圧力を吸収しつつしかし喰い千切ってしまう様な不安定感を生じさせる事がない。フェルールがスタンメルのツイストのネジれとステムの直線を上手く繋いでいるのも、流石専門家。
火皿は六角の外面から厳密にド真ん中には開けられてはいないが、煙草を詰めてしまえばそんな事はまったく気にならない。それよりも手触り。素人目から見ればスムースとラスティックをパネル毎に順番コにすればいいのにと安易に考えてしまうが、(偶然なのか意図してなのかは別として)左手で触っても右手で触ってもラスティックの程良い刺激が親指の丁度良い処に当るし、シャンクを人差し指と中指で挟む様に持ってもホールド感が素晴しく、また掌で包む様に持っても指先が丁度良く収まる。ネジれている様に見えるだけなのではなく、意味を持ってネジれている。
ただ残念な事に、その内径の大きさと比べての厚みの薄さからか、それとも煙道の細さから来る係る圧に拠るのか(多分両方)、ボウルはかなり熱く成り易く、またその温度からかカラカラと乾いた香りばかりが昇り経っては早々と消えて行く特徴があり、重い煙草も軽い煙草も似た様な、やや画一的な味になってしまう。狙いが定まっていれば逆に云えば非常に重宝するんだけど。木の特性をハブいて考えた時の Sasieni、ト云えば近いか。
さて oil curing だが、端的に云うト、Dunhill のマネゴトの oil flavoring と、(良かった頃の) Dunhill から進化して二一世紀のモノとして完成した本当の oil curing とがあるとして、Ferndown の curing はその丁度中間、かな。一説にはその curing の行程は後期 Dunhill と同じく oil を塗って熱を加えただけ、とも云われるが(加熱の点では成程 Sasieni を感じるのはそう間違ってもナいのか)、成程そう云う意味では Dunhill の正統後継者ト云っても過言ではナいとは思える。そもそもの木自体が違うのではト云う観点からすれば、悪いトコ引き継いだだけじゃん、ともなるが。て全然端的じゃないwwww
Lee von Erck [MM] - A50131
CTRL# SU-007
swap: ¥38,400
memo: 表面の凹凸の窪みにオイルの残留物の様な跡があります。
2008年9月15日 swap へカテゴリを移動しました。
swap の詳細はhttp://shuzed.blog104.fc2.com/blog-entry-258.htmlを参照して下さい。
ブラストでツイストシャンクでラフトップでシャンクとボウルが別トーン、ト von Erck 入門の様に様々な特徴の表層をザッとまとめたらこうなりましたみたいな一本。しかしこのラフトップ、すげー尖ってて当ると痛いの。
シャンクは細身だがテノンを含む煙道全体は大きく開かれ、リップ開口部もかなり広くとられており、エアフローは非常に快適。ちなみに厳密にはツイストしているのではなく、左右対象に斜めに連続して角度が付いているのでネジレている様には見えるだけ。
深いブラストの影響なのか火皿の形状か長いシャンクかそれら全てか、こってりと甘いヴァージニアやドカんと香るたぐいのブレンドとの相性は良いが、辛味を感じるタイプで試すと、回を増す毎にその太さの芯が薄くなり輪郭ばかりが強調されてしまうト云う、oil flavoring の妄想が、具現化されてしまい、ちょっち残念。
で驚いたのだが、灰汁抜き(?)が甘いのか何なのか知らんが、喫ってくウチにブラストの窪みの目にアブラの染みとワックスの混ざった様なものが溜まってくる。軽めの K メソッドでは拭えなかったので多分完全に拭うにはエタノールか何かが要るのかな。ステインが落ちるのが嫌なので試してないけど。いずれにせよ、スタンメルに油分を吸わせて内部の水分を強制排出した後その油分もしっかり除去するからこそ curing だと思ってたんだけど、俺何か間違ってる?
しかしなんかこうして画像並べると怒った王蟲がぞろぞろと迫ってきてるみたい。ごめんね...許してなんて..言えないよね...
♪らん らんララ らンらンらン♪ そう云う意味では(どう云う意味だ)、von Erck の特徴である、荒々しくも無機質、なのに何故か躍動的な、不思議な印象がよく現れていて、面白い。ごめん王蟲って云いたかっただけやねん。
[SHELL] - CK
もうなんか何年も待たされた様な気もするが、ずっとデモノを待っていて、これが譬えば LB だったり K だったりだと、違う年代のモノが出る迄我慢して待ってただろうけど、兎に角 CK と打たれたシェイプが取り敢えずどうしても一本欲しくて、ちょいムリ目の約10Y-Bで無事入手。
実はもう少し背は高いもんだと勝手に想像していたのだが、これはこれで下顎で引っ掛けて咥えてみてそのバランスの良さに納得。下地の赤い肌と浅いながらも有機的にウネる表情のブラストはまるで、「まだだ、まだ終わらんよ」と語り掛けてくる様。<幻聴です
インナーチューブのクリアランスとして浅い角度を付けて大きく開けられたテノン開口部や、バランス良く大きく開けられたリップ側のお陰か、火皿の口径や深さからは考えられない柔らかでかつ重圧な煙が煙道内に充満する。
パリッと打たれた刻印から一九六〇年なんだが、俄かにスポットを浴びつつある六〇年後半モノと比べてどうこうト云うのは正直ワカらない。ワカっている事は、太く美しく重なる曲線が素晴しい事、そして特にこの個体に関して云えば、工具跡がクッキりと残っている程にクソミントである事。いゃあすぃませんねぇブヒヒwwww
ブラストが浅くなってクラッギーさがなくなり特にそこを狙って収集している人にとっては残念な表情にも見えるが、同じ CK でもこれより更に古いものでシェイプアウトしているのを画像だけだが見たトコロ、どう見ても熟れて木から落ちた曲がったモンキーバナナにしか見えず(<どこで見たんや)、そう云った意味ではこと CK の SHELL に関しては、高潔さと豪快さが絶妙なバランスで現わされているこの年代が一番美しいのではないだろうか。いや他の年代でも呉れるんなら貰うけどな。
[SHELL] - R F/T
昨今の六〇年代後半 Dunhill 再発見の流れにあやかって、まぁどうせ負けるやろな、ケドこの金額以下で終ったらハラタツなぁ的な金額で入札してみたら一〇〇ドルちょろりで落札。同じ年代でもハネるモノはその倍以上ハネる事もある中、(出品時の画像があまり良くなかったのも手伝っていたが)かなり幸運だった。
刻印部分はかなりヘタってはいるが辛うじて "7" が見える一九六七年。ん? けどこの "7"、同じ "7" でも LBS のに比べて小さいし、そもそもブラストの表情深いし、もしかしたらもしかするかも。そんな、レターシェイプ R のフィッシュテイルビット (F/T)。Dunhill の R を実際手に持ってみるまで、正直、ポットって無駄にデカくてその割に細くて、実質短かいのに長い印象を持たせる中途半端なシェイプ、と思っていたのだが、leap of faith。
手に取って、咥えて、使って納得。もしかしたら R だけが特にそうなのかもしれないが、大きな径の火皿から立ち上る香りが丁度良い距離で鼻先を擽りつつ煙道から口腔へと野太く響き、しかしその取り回しの良さや触り心地そして全体的なフィーリングは繊細。すげえ。俺の憶測、真逆に張る固定概念、そしてそのハズシっぷり、すげえ。誰やポット中途半端云うたんわ。
前述の通り、何度見回し撫で廻しても深いテクスチャのブラストや色濃く残る下地の赤の深み。うーん。自分のような破れかぶれの半可通が何を云っても六〇年代後半 Dunhill をアタりとする証左にならないだろうし、「やや小さくも見える "7"」の件もあるから断定は止めとくが、そうだトしたら六〇年代後半は大当り、そうでないトしたら五〇年代後半パテント旨すぐる、ト云う事になるかな。うん。これは良い綿菓子製造機。めためたにあまいくてまじであたまいたい。
ブヒヒwwwwサーセンww
[Selected Grain] - 38
Charatan era (一九七〇年代以降?)の BEN WADE。Charatan で時折見掛る気もしないでもない。ト云うか BEN WADE と打ってあってもなんかしら Charatan っポい、ト云うのはそれはそれでスゲい存在感で、さらに、シビれる程微妙なトコロでシェイプを留めているブラストとラスティックのコンビネーションが素晴しくキマっている。
ステムのホットスタンプは Leeds era 以降のモノに共通する格好。二段テノンの仕上は若干残念な荒々しさがある。特筆すべきはボタンの形状か。Leeds era でも見る、カドの取られた丸いこの形、Charatan era やそれ以降は見ないので、云うならば transition 的な位置になるのか、ハてサて。
前述したが、なかなか絶妙なブラストとラスティックのコンビネーションとステインのコントラストの色合いと風合いは良い。しかし味の方は、Charatan でもなければ、ましてや Leeds era でもない、なんとも平凡で、旨い煙草はそれなりに、それなりの煙草はやや辛く、ト云う印象。木の質をカヴァーする Curing は何も確認出来なかった。
実はコレ、レストアの途中で K メソッドと O メソッドの悪いトコ(シャンク内径縮小、テノン表面荒れ)の両方がいっぺんに出てしまってめっさタイトになって、クラックが入ってしまっていたのを、お馴染 WBW でリペアしてもらってたりする。パッと見ドコをリペアしたのかワカらん程綺麗になって帰って来たので本当に驚いた。
さらに驚いたのは、今回 WBW にはフルレストアも一緒に頼んだのだが、送る前迄にシャンクは割ったが取り敢えず最後迄自分でもレストアしていて、何度も喫ってきていて、ある程度味についてワカっていたつもりだったのだけど、無事ミントコンディションで帰ってきて一服してみて、(根底にある能力コソそう劇的には変わらなかったが)以前のどうしても拭えなかった濁った感じがバッさりスッかりと消え、曇りがまったく無い状態になっている事。やっぱりプロは違う。あい。精進します。






























































































































































































